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電源を入れたら一気にカビ臭が……!? ホテルで体験したガッカリ家電あるある4選

2024.07.31エッセイ
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夏の旅行シーズンまっさかりですが、みなさんのご予定はいかがですか。筆者は残念ながら息子が受験生のためバカンスはお預けですが、国内外の旅行を楽しみにしている方も多いことでしょう。旅行の楽しみの1つがホテルでの宿泊ですが、備品のメンテナンスにモヤモヤした……という人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、実際の経験談を基にした、ホテルの“家電ガッカリあるある”を4つご紹介します。

空気清浄機をつけたとたん咳き込んでしまった

ホテルの部屋に入ったら空気が澱んでいたので空気清浄機をつけたら、一気にカビ臭が漂い、思わず咳き込んでしまった。おそるおそる内部を開けてみたところ、中にはカビがびっしり!思わず悲鳴をあげてしまったというのが、関係者が実際に体験したトラブルです。

原因は加湿空気清浄機の加湿フィルターをきちんとお手入れしていなかったこと。あまりに酷かったので交換してもらったものの、結局不安で使用できなかったといいます。加湿器のカビは最悪の場合、加湿器肺炎を引き起こしかねませんので、特に加湿空気清浄機の場合は、使用前に内部をチェックしたほうが安心です。

禁煙ルームなのに空気清浄機からタバコ臭が……!

続いては、空気清浄機をつけたら、タバコ臭が漂ってきたというケース。わざわざ禁煙ルームを選んだのに、空気をきれいにするはずの空気清浄機からタバコ臭が漂うとは、本末転倒です。この場合も、フロントに連絡して交換してもらったものの、衛生管理に対する姿勢に不信感が拭えなかったといいます。

ちなみに部屋の壁や服に染みついたタバコの煙の成分も、健康被害を及ぼす可能性があるという研究結果が報告されています。タバコは、本人が吸うことを「一次喫煙」、近くにいる人が副流煙を吸ってしまう、いわゆる受動喫煙を「二次喫煙」といいますが、実は壁や服に残ったタバコの有害物質を吸ってしまうことも、「三次喫煙」として懸念されているのです。

そのため空気清浄機のフィルターのタバコ臭も、「自分が我慢すればいい」という問題ではありません。特にこども連れの場合は、きちんと対策してもらいましょう。

なおブルーエアの空気清浄機は、フィルター交換式なのでお手入れの手間が省け、ニオイや菌のリスクも減らせることから、近年ブルーエア空気清浄機を導入する高級ホテルも増えています。

電気ケトルの中が白く汚れている?

最近ニュースでも話題になったのが、「ホテルの電気ケトルでラーメンを作ってしまう人がいる」ということ。中には、しゃぶしゃぶや鍋をする人もいるそうです。そんな話を聞いてしまうと、果たしてこの電気ケトルの中はきれいなのか、不安になってしまいますよね。

もちろんこのような例は、ごく一部の非常識な人によるものですが、ケトルの中や注ぎ口に白いカルキが溜まっているのを見たことがある人はいるかもしれません。水道水を使うのでカルキが溜まってしまうのは仕方ないですが、人体には無害でもカルキ臭がすることもありますので、やはりお手入れはちゃんとしてほしいなと思います。

なお電気ケトルが転倒して熱湯がこぼれ、こどもがやけどを負う事故が多発しているため、特にふだんと異なる環境で使う場合は注意が必要です。コードを引っかけたり、こどもの手が届きやすい場所では使わないよう気をつけましょう。

豆知識として2024年8月より、転倒流水試験条件を満たさない(転倒した際のお湯の流出量が50mL以下)製品は、『電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈についての一部を改正する通達』により製造・輸入ができなくなります。現在使用しているもの、販売されているものは対象外ですが、今自宅で使っている電気ケトルの安全性も一度、確認したほうがいいかもしれません。

ホテルのドライヤーはなぜ弱い?

おそらく大半の人が経験したことがあるであろう“家電あるある”といえば、やはりドライヤーの風量が驚異的に弱い、ということでしょう。

荷物になるからドライヤーを持っていかなかったけれど、ホテルのドライヤーでは髪がなかなか乾かず、いつもの2倍以上かかってしまったという人も多いはず。

それにしても、なぜホテルのドライヤーは風量が弱いのでしょう。理由として、以下のような内容が挙げられます。

  • 共同浴場などは一度に使える電圧に限りがある
  • そもそも長年使っているので古い
  • 盗難リスクがあるので、高いドライヤーを置けない
  • フィルター掃除をしていない

不満が挙がりがちですが、それなりの理由もあるようですね。なおホテルのドライヤーは、きちんと消毒されていないと非常に多くの菌が付着しているとも言われています。不特性多数の人が使っているのはもちろん、設置場所がトイレと同室のユニットバスが多いことも理由の1つとか。

最近は軽量ながら大風量のドライヤーや、海外でも使えるドライヤーも増えているので、持参するのが吉かもしれませんね。

以上、みなさんもホテルに泊まるときは衛生面に気をつけつつ、夏の旅行をお楽しみください。

Text by 田中真紀子
ブルーエア空気清浄機

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家電・美容家電ライター
田中 真紀子

家電を生活者目線で分析、執筆やメディア出演を行う白物・美容家電ライター。日常生活でも常に最新家電を使用し、そのレビューを発信している。専門家として取材やメーカーのコンサルタントに応じることも多数。夫、息子、犬(チワプ―)の3人と1匹暮らし。