コラムColumn

こどもとのゲーム戦争を制する「早起きルール」が平穏な一日をもたらす

2020.06.05エッセイ

これは、日々襲い来るこどもからの「ゲームしていい?」との戦いを綴った記録であるーー

小学5年生の息子を持つ平均的な親として頭を悩ませるのが、スマホ・テレビ・ネットゲーム等とどのように付き合っていけばいいのか、だろう。家庭用ゲーム機の誕生とともに育ち、その進化を見続けてきた筆者としては、昨今のバラエティあふれる高精度なゲーム類に感動すら覚える。

十字キーとABボタン程度しかなかったコントローラーは、メーカーによって違いはあれど、左右に360°スティックを実装し、豊富なボタンだけでなく、振動までフィードバックされる仕様に生まれ変わった。画面も左から右へ、下から上へといった単純なものではなく、3Dもとっくの昔に超えてGPSを利用したり“オープンワールド”と呼ばれる現実世界に近い遊び方ができたりする。

ネットワークを介したコミュニケーションは当たり前で、大人よりもこどもの方がリモートワーク(ゲーム)に慣れている。8ビットで動いていた二頭身のキャラクターなんて、こどもにとっては白黒テレビくらい遠い昔の話なのだろう。

つまり何が言いたいかというと、最新ゲームはどれも「面白すぎる」のである。

時間を管理しようとすると反発するこども

今の世の中、スマホを筆頭にモバイルできるゲーム機ばかりで、四六時中「ねえ、ゲームしていい?」とこどもは聞いてくる。「今はダメ!」と1日に何回言っているか分からない。そこで、“ゲームは1日1時間まで”などとルール化してゲーム欲を制御しようとするも、なんだかんだ言い訳を付けて時間を伸ばそうとするのが定番だ。自然と叱る回数も増えて、家の空気は若干ピリピリしてくる。

うちはゲーム禁止にするほど厳しくないが(罰でときどき取り上げることはある)、なんとも不毛なやり取りに思えてしょうがなかった。

かくいう私もゲーマーだっただけに、最近のゲームがもし学生時代などにあれば、間違いなく家から出ずにゲーム漬けな毎日だったろうことが予測できる。そんな時代にあって、こどもが過度にのめり込むのは必然なのかもしれない、と考えるようになった。

そこでガス抜きに、「じゃあ1日2時間ゲームしていいよ」と時間を伸ばしたところ、これがいけなかった。やっぱり2時間が3時間になり、その管理をするのにイライラも増える。しかも外出した日などは、夜くらいに「今日の2時間していいよね?」とか言い出す始末。

もっとも良くないのは寝る時間が遅くなり、翌朝からのパフォーマンスが落ちることだ。これは由々しき事態であると、さらに頭を絞ったところ……。

いっそのことゲームを「早起き」に利用してみよう!

最近は“ある作戦”が功を奏し、大分落ち着いている。それは「早起きすればゲームしていい」というルールの導入だ。コイツはもはや時間を確保できるなら何でもするな、と思ったので提案してみたところ、翌朝4時に起きると言い出し、実際に起きた。

親が起きる7時までプレイしたらしく、最初はかなりビックリした。ただこれも「朝から3時間はやり過ぎなのでは?」という懸念はあった。が、しばらく様子を見ていると、本人も満足しているのか、日中に「ゲームしていい?」攻撃をしてくる回数が激減。

しかも早起きするために寝る時間も早まり、いつもではないが、20時過ぎくらいには自らベッドへ向かうように。これって早寝早起きを自分でコントロールできるということじゃないか! そこで味をしめた私は、さらなる工夫を施した。

・朝5:30~7時はゲームOK(ただし、早起きし過ぎてもベッドから出るのはNG)
・午前中は決められた勉強をする
・午後は1~2時間ほどゲームしてもOK
・夕方以降は、上記ルールを全て満たしていた場合のみ検討する

としたところ、早起きして勉強するという習慣が身についている。これならトータルでゲーム時間は3時間ほどだし、何より生活リズムがきちんとできていて、とても健康的だ。細かくなるので省いたが、学校へ行かない日は「1時間に1度は外で縄跳び」など、外遊びのルールもある。だが、朝ゲーム時間を導入してからは特に反抗もせず、素直に言うことを聞いている。

有効的なゲームとの付き合い方を親が考える

我が家では幼少の頃より、ナイフやハサミといった刃物など危険な物を積極的に触らせてきた。それはこどもを危険から遠ざけるより、上手な付き合い方を学んで欲しいからだ。キャンプなどアウトドアでも火遊び体験が推奨される理由と同じだ。

最近、ゲームも同じだなと考えるようになった。特にITの発達した現代において、ネットワークの原理を体感するのにはベストな教材かもしれない。さらに言えば、ネットリテラシーについて教えておく機会にもなる。

小学生にプログラミング授業が導入されたことからも、ますますIT技術は重要度を増すだろう。親が8ビット感覚でこどもをただ叱っても、時代に取り残されるばかり。まあ現在は、たまたま「朝ゲーム作戦」がハマったものの、まだまだ問題が出てくる可能性はある。

だからこそ取り上げるのではなく、うまい付き合い方を示し、成長の糧にしてあげられるかが親の役目なのだろうと、きれいな朝の空気を吸いながら感じるのだ。

Text by 三宅 隆

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