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季節外れのインフルエンザが流行中。 こどもの身体にウイルスを入れない方法は?
桜の季節になり、新型コロナウイルスの感染者数が減少している一方で、インフルエンザが各地で流行しています。日本では例年12月から3月が流行シーズンとされていますが、今年は6月ごろまで続くと予想されているようです。懸念されているのが、3年ぶりの流行で、免疫がない人が多いこと。特に小さいお子さんは免疫がない可能性が高いため、注意が必要です。
そこで今回は、こどもをインフルエンザから守るための対策をご紹介します。
本当に怖いインフルエンザ
インフルエンザというと、この3年を除いて毎年流行しているため、新型コロナウイルスほどは怖くない印象を持っている人も多いと思います。
でもインフルエンザも、場合によってはインフルエンザ脳症を起こしたり、肺炎につながる可能性がある怖い病気。特にインフルエンザ脳症は特に10歳未満のこどもが発症しやすく、後遺症が残ったり、最悪の場合死に至ることもあるのです。
「重めの風邪」「罹ってしまったら仕方ない」などと楽観視せず、命や今後の成長に関わる可能性もあることを認識して、こどもをできるだけインフルエンザウイルスに感染させないよう心掛けてください。
かつて筆者も息子がインフルエンザを発症し、熱せん妄を起こした経験から、インフルエンザ脳症はなぜ起こるのか調べたことがあります。
インフルエンザウイルスが体内に侵入した際、ウイルスと戦うためにサイトカインと呼ばれる物質が大量に放出されます。これが過剰に反応しすぎると脳まで攻撃してしまい、脳が正常に働かなくなってしまうことで脳症になるのです。つまりインフルエンザにかかったら、インフルエンザ脳症の予防法はなく、しいてできることといえば、早期にインフルエンザ薬を服用し、ウイルスの活動を抑えること。またインフルエンザ脳症は、インフルエンザ発症から1日かからずに発症しますので、けいれん、意識障害、異常行動などの症状が現れたら、すぐに受診することが必要です。
なお息子が起こした熱せん妄は、高熱によって脳が「暑い!」とSOSを出し、ノルアドレナリンやドーパミンなどの化学物質が放出されることによって現れる神経症状で、脳症とはメカニズムが異なります。熱せん妄を起こすと、頭は眠っているのに身体は起きているような状態になるため、異常行動を起こしてしまうのだそうです。
そこでインフルエンザにかからないための対策を2つの視点から考えてみたいと思います。
ウイルスに物理的に触れさせない!
前述のようにインフルエンザにかかった場合、脳症を発症するリスクもわずかながら起こりますので、インフルエンザにかからないことがもっとも重要です。といっても厚生労働省が推奨するインフルエンザ予防は、これまで行ってきた新型コロナウイルス対策とほぼ同じ。
①流行前のワクチン接種に加え、②外出時の手洗い ③適度な湿度(50-60℃) ④十分な休養とバランスのとれた栄養摂取 ⑤人ごみへの外出を控え不織布マスクをすること、を挙げています。
特に②は、「物理的にインフルエンザウイルスを除去する有効な方法」としており、そもそもインフルエンザウイルスを取り除き、触れさせないことが重要です。空気が澱みやすい室内では、ウイルスレベルの有害物質が除去できる空気清浄機を使用するといいですね。なおインフルエンザウイルスの大きさは、約0.1μmといわれていますので、空気清浄機選びの際は、0.1μmまたはそれ以下の有害物質が除去できるタイプを選ぶといいと思います。
侵入しても唾液で阻む!
とはいえ、普通に生活していたら、ウイルスが体内に取り込まれてしまう状況は避けられないこともあります。そんなときに砦になってくれるとして注目を集めているのが、なんと唾液だそう。花王の研究によると、インフルエンザにかかりやすい人は唾液の分泌量が少ないそうで、「唾液の分泌量と質を高める」ことが、ウイルス感染対策に期待できるというのです。
唾液は、口の中の「耳下腺」「舌下腺」「顎下腺」から分泌されますが、食事のときに唾液を出すのが「耳下腺」。一方、舌下腺と顎下腺から出てくる唾液には、粘膜や咽頭部を守る成分が多いそうです。普段から唾液が少ないと感じている人は、唾液の分泌量を高めるマッサージがおすすめ。私も試してみましたが、たった10回でも、すぐに唾液が湧き出るのが実感できましたので、ぜひ試してみてください。
ウイルスに物理的に触れさせない!
なお唾液の質を高めるには、適度な運動と、食物繊維や発酵食品を摂って腸内環境を整えることだそうですので、基本的な健康法そのものがインフルエンザ対策ともいえそうですね。また、こまめに水分を補給すると粘膜に付着したウイルスが感染前に体内に流され、消化器官で分解されるため、感染リスクが抑えられるそうです。
かかってしまったら早めの受診を
さまざまな対策をしても、保育園や学校など集団生活の中で、どうしても感染してしまうこともあるでしょう。お子さんが高熱を出し、周囲にインフルエンザにかかった人がいる場合は、インフルエンザを疑って早めに受診しましょう。
インフルエンザ検査は症状が出てから12~24時間経過しないとウイルスが検出されませんが、前述のようにインフルエンザ脳症は24時間待たずに出現しますし、抗インフルエンザ薬は48時間に服用すると効果があるとされていますので、心配な場合は、周囲にインフルエンザにかかった人がいる旨伝えるといいかもしれません。
ウイルスの脅威はまだまだ続きますが、できうる対策を講じて、こどもを守りたいですね。
Text by 田中 真紀子
ブルーエア空気清浄機
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家電を生活者目線で分析、執筆やメディア出演を行う白物・美容家電ライター。日常生活でも常に最新家電を使用し、そのレビューを発信している。専門家として取材やメーカーのコンサルタントに応じることも多数。夫、息子、犬(チワプ―)の3人と1匹暮らし。
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