コラムColumn

こどもたちのための空気環境を守る:ブルーエアの挑戦 イエナプラン大日向小学校への導入事例

2024.12.17UserVoice
/

ブルーエアは『Clean air for children』をスローガンに掲げ、こどもたちの屋内環境改善に注力しています。その取り組みの一環として、イエナプラン認定校として注目を集める学校法人 茂来学園 大日向小学校・大日向中学校(長野県南佐久郡)に空気清浄機を寄贈。今回は、教諭の秋山真一郎先生、養護教諭の大坂明音先生にお話を伺いました。

豊かな自然に囲まれた校舎は廃校をリノベーションしたもの。生徒の多くは県外から移住してきた“教育移住者”です。

異年齢で話し合い、自ら学んでいく教育

大日向小学校は、「誰もが、豊かに、そして幸せに生きることのできる世界をつくる。」という建学の精神のもと、2019年4月に長野県南佐久郡の廃校をリノベーションして誕生した小学校。日本初の「イエナプラン認定校」としても知られています。イエナプランとはドイツで誕生し、オランダで発展した教育理念です。

「イエナプランにはいろいろな特徴があるんですが、異年齢での教室を構成することでこどもたちの中に小さな社会ができていきます。1・2年生、3・4年生、5・6年生と、2学年のこどもたちが1つの部屋に入り交じり、それぞれが、自立し協働して学びを進めていくというのが大きな特徴です」(秋山先生)。

現在小学校では1、2年生は20名×3クラス、3、4年生は30名×2クラス、5、6年生も30名×2クラスの編成となっています。

木の温もりにあふれた校舎内の廊下。至るところに腰をかける居場所があり、こどもたちは思い思いに過ごすことができます

*

異年齢での教室運営による教育的な効果・ねらいについて秋山先生は次のように説明します。

「社会に出たとき、他の年齢の人と一緒に働くのは当たり前ですよね。つまり同じ年齢・年代の中だけで過ごすのは学校だけなんですよね。同じことを同じタイミングで学ぶことは、こどもたちにとって安心感となるかもしれません。でも社会に出たら異年齢の環境に飛び込むことになるので、異年齢の他者とのコミュニケーションを大事にできるようにしたいと考えています。自分を大事にして、それと同じように他者も大事にする精神を養っていきたいですね。」

大日向小学校は、学校教育法で定められた「一条校」です。異年齢での教室運営で、決められた内容を学ぶためのカリキュラムはどのように考えられているのでしょうか。

「同じ教室で学習はしますが、”今からかけ算の話をするから2年生だけ集まって”というように、必要な時に集めます。私たちは「インストラクション」と呼んでいます。インストラクション以外の時間は、児童は自分で学びを進めています。学ばなければならないことはありますが、いつ、何を学ぶかは児童が自分で選び、自分のペースで進めていくんです。

自分で学びを決め、学習を進めることで、自分の力がついていることを実感できますし、自分だけで学べない時は人の力を借りたりすることも必要になる。そういうことも一緒に学んでいる気がしますね」(秋山先生)。

教室のレイアウトや席替えのタイミングなども児童同士で話し合って決めるそうですが、こうした話し合いは大人同士でも難しいところがあります。年上の子の意見や、よく意見を言う活発な子の意見に引っ張られるということはないのでしょうか。

「そういう話はほとんど聞きません。こどもたちは大人の姿から学ぶことが多いので、まず大人がこどもの話を聞くという姿勢を見せることが大切なんだと思います。それによって、自分のことは大事、だけど相手も大事という気持ちが育まれる。それが逆に、相手の意見も大事だけど自分の意見もちゃんと言おう、という成長につながると考えています」(秋山先生)。

サークル(輪)になって対話を重ねる時間が多いのも、イエナプランの特徴

*

外の空気だけでなく、学校の空気もきれいに

そんな大日向小学校にブルーエアは、空気清浄機「Blueair Classic」シリーズを8台、寄贈させていただきました。

現在は保健室と1,2年生の教室、特別教室などにされており、ほかの教室への設置も進めているといいます。

養護教諭として勤務する大坂先生に、保健室に設置したことで感じた変化などをお聞きしました。

「空気清浄機があるとやはり安心感がありますね。お守りといいますか、いい仕事仲間といいますか。特に感染症が流行っている時期や空気が淀んでいると感じる時などは風量を上げて頑張ってもらっています。でも普段は音が静かなので、ときどき動いているか心配になるくらいです(笑)」(大坂先生)。

1・2年生の教室に置いている空気清浄機について、秋山先生は「とにかく頑丈ですよね。活発な児童もいますが、倒したとかヘコませたという話は聞きません(笑)。デザインもシンプルで、こどもがいる環境にマッチしていると思います」と話します。

「あとお手入れがラクなのがいいですね。自宅で使っていた加湿空気清浄機は手入れするところが多く大変でしたので」(秋山先生)と言い、お手入れがフィルター交換だけで済むという点が複数台導入している学校では管理がしやすい、と評価されていました。

「長野県は空気がきれいなので、都会から移住してきた方の中には、お子さんの喘息の状態が落ち着いた、という声もよく聞きます」と大坂先生。ただ大日向小学校はもともと廃校だったため、ホコリっぽい場所があったり、冬はストーブを使うため換気が必要になるなど、屋内の空気環境には気を遣う面もあるとか。

そんなときにブルーエアの空気清浄機があるのは心強いと話していました。

学びの環境を支える空気清浄機

学校の空間においても違和感がないデザイン。操作ボタンのカバーを閉じれば、好奇心旺盛なこどもたちの誤操作も少なくなりそうです

 

インタビュー中、児童が保健室に来ることがあり、秋山先生が学校の感想を聞いてくださいました。すると児童からは大日向小学校に来てから「早起きするようになった」「外で遊ぶようになった」「(学校の活動が)なんでも楽しい」との声が聞こえました。

ブルーエアが掲げる「Clean air for children」というスローガンには、こどもたちが健やかに学び、成長できる環境を支えたいという想いが込められています。特に、大日向小学校のように自然と教育が融合した学びの場では、空気の質がこどもたちの集中力や健康に大きな影響を与える重要な要素の一つとなります。

教室の隅で静かにこどもたちの学びを見守る空気清浄機「Blueair Classic」シリーズ。単に空気をきれいにするだけでなく、こどもたちが学習に集中しやすい環境を整え、先生たちの負担を軽減する存在として活躍しています。これからも、ブルーエアはこうした取り組みを通じて、こどもたちが安心して学び、未来に向けて羽ばたく環境づくりに貢献していきます。

Text by 伊森ちづる
ブルーエア空気清浄機

おすすめ商品

家電ライター
伊森 ちづる

家電流通業界誌記者を経て、フリーランスのライターへ。家電量販や家電メーカー関係者への取材も行う。自分でも家電を試し、売り手とユーザー両方の視点から記事を執筆。販売ツール監修、省庁に対して家電に関するレクチャーするほか、TVやWEBでも情報発信する。教育×テクノロージー、福祉×テクノロジーの取材も多数。