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秋はダニ由来のアレルギーに注意! ダニ対策にオススメの家電の使い方のコツ

2022.10.05エッセイ

東京都健康安全センターによると「ダニは、梅雨時から夏にかけて繁殖し、秋に入るとその死がいや抜け殻、フンが室内に多く蓄積します。これらがアレル物質となることで、秋頃にアレルギー症状が悪化しやすいという患者の方がいます」とのこと。

意外と知られていませんが、秋はダニ対策が必要な季節なんですね。しかも秋は衣替えシーズン。収納していた衣類や寝具のケアも気になりますよね。そこで今回は家電ライター視点から、家電を使った「秋ダニ対策」を紹介します。

ダニ対策の基本は「熱」「掃除」「洗浄」

ダニが好む環境は温度 25℃前後、湿度 75%前後の高温・多湿な環境です。家の中では特に寝具、カーペット、畳、カーテン、ぬいぐるみなどを好むといわれています。また、ホコリの中にもダニがいるといわれています。

ダニの対策は、こまめな「掃除」や「洗浄」でホコリやダニの死がい、ダニのエサになる皮脂などを取り除くほか、じめじめした環境を作らない「乾燥」がポイントになります。また、空気中に舞い上がったダニのしがいやフンなどを、吸い込まないようにするために空気清浄機も頼りになります。

それでは具体的な対策方法を4つ説明します。

1)高温で洗濯・乾燥する

ダニは生命力が強く、天日干しをしただけではなかなか死にません。一般的には「50℃以上の熱を20~30分あてる」ことが有効とされています。そこで手軽にできるのが、高温での洗濯・乾燥です。

家庭用の乾燥機やコインランドリーの乾燥機なら、50℃以上になるため、定期的に乾燥することでダニ対策になります。乾燥をかけたあとそのままだとダニの死がいが残っていますので、乾燥後に洗い流すか、掃除機などで吸い取るのがオススメです。

最近の洗濯乾燥機には、乾燥や温風のあとに洗い流すといった「ダニ対策用のコース」を備えているものもあります。

2)布団乾燥機を使う

寝具が洗えても、布団そのものやマットレスはなかなか洗えませんよね。そんな時に便利なのが布団乾燥機です。各メーカー布団乾燥機に、ダニ対策をするコースを用意しています。これは65℃前後の高温を90分~100分程度あてるコース。布団の表と裏にあてると、3~4時間くらいかかります。いつでも手軽に自分のペースで布団ケアができるところがメリット。寒くなる時期は、ポカポカの布団で眠れるので、一石二鳥のオススメ機能です。

布団乾燥機を使った後は、ダニの死がいなどを取り除くために、布団に掃除機をかけるのを忘れずに。布団用掃除機を用意してもいいですが、床用の掃除機に布団用のツールが付属していたり、追加で購入できることもあるので、1度自宅の掃除機を確認してみましょう。

3)掃除機をかける

ダニ対策に活躍する家電の筆頭は掃除機です。床掃除はもちろん、布団用のアタッチメントを使えば布団のケアもできます。ハンディタイプの掃除機を使えばカーテンや布製のソファなどにも効果的です。

掃除機のポイントはゆっくりかけること。目安は「1平方メートルあたり20秒」。じわりじわりと動かしてしっかり吸い込みましょう。効果的に掃除をするために、ブラシ部分に髪の毛などが絡まっていたり、パイプ部分にものが詰まっていないかもあらかじめチェックしてみてくださいね。

4)空気清浄機を使う

Blueair Protect空気清浄機

ダニのフンや死がいは乾燥して砕けてどんどん小さくなり、換気口からの空気の動きや日常的な人の動きによって空気中に舞い上がっては沈降してまた舞い上がり…を繰り返し、室内空気中にとどまりやすい傾向があります。そこで、頼りになるのが空気清浄機です。

そのため、細かい粒子まで取り除けるフィルターを備えているものを選びましょう。空気清浄機のカタログなどには「捕集できるもの」「除去できるもの」と記載があるので、その中にダニの死がいやフンが含まれているものを選ぶとよいでしょう。
アレルギー対策には空気を清浄できるスピードも非常に重要なので、「適用床面積」や「清浄スピード」にも注目し、部屋の広さに合ったものや部屋の広さ以上の適用床面積のものを選ぶのがおすすめです。

また、いつでもベストな空気清浄機のパフォーマンスを発揮できるよう、フィルターなどのお手入れは定期的に行う必要があります。
ダニ対策は継続的に取り組む必要があるので、できるだけフィルターや本体清掃に手間がかからないものを選ぶのも選択のひとつでしょう。

ラクにケアできる工夫で継続を

ダニ対策をするには、ダニを取り除くこと、ダニが好む環境を作り出さないことがポイントになります。そのため、東京都健康安全センターの資料では「3日1度以上の床掃除」「1週間に1度以上の布団ケア」などが紹介されています。

継続のポイントはサッと対策できるシステムを作っておくこと。「思い立ったらすぐ使えるよう、掃除機や布団乾燥機を使いやすい場所に置いておく」「空気清浄機は24時間つけておく」「洗濯できる寝具を使う」「手入れしやすい家電(掃除機や空気清浄機など)を使う」といった工夫をすることで、続けやすくなります。ハードルを低く、ラクにできる方法を探して、ダニ対策を継続していきましょう。

引用・参考資料
https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/top/kurashinokennkou47.pdf

Text by 伊森ちづる
ブルーエア空気清浄機

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家電ライター
伊森ちづる

家電流通業界誌記者を経て、フリーランスのライターへ。家電量販や家電メーカー関係者への取材も行う。自分でも家電を試し、売り手とユーザー両方の視点から記事を執筆。販売ツール監修、省庁に対して家電に関するレクチャーするほか、TVやWEBでも情報発信する。教育×テクノロージー、福祉×テクノロジーの取材も多数。