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エアコンの汚れも車内汚染の一因に! カーエアコンから嫌なニオイがする時の対処法
カーエアコンをつけてみたら、送風口から嫌なニオイが……そんな経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。実はカーエアコンは家庭用のエアコンと同様にお手入れが必要ですが、「一度もやったことがない」という人も多いかもしれません。季節の変わり目である今はカーエアコンのお手入れをする絶好のチャンスです。そこで今回は、カーエアコンから出る嫌なニオイの原因と、その対処法を解説します。
カーエアコンの仕組みと嫌なニオイの原因
そもそもカーエアコンの送風口からなぜニオイがするのか、そのメカニズムを知っておくといいでしょう。結論からいえば、ニオイはエアコン内でカビや雑菌が発生し繁殖することよって発生します。
カーエアコンは、詳しい動作は割愛しますが、家庭用のエアコンとほぼ同じメカニズムで動作しています。
まずエンジンルーム内にあるコンプレッサーが、エアコンガス(冷媒)を循環させます。その後、車内にあるブロアファンから送られて来た風を、エバポレーター(熱交換器)が冷やし、車内に冷たい空気を送ります。カーエアコンの「AC」スイッチをONにすると、冷風が出るようになり、同時に除湿もされます。
ただ、エアコンを使うと温度差からエバポレーターに結露が発生します。この結露が乾かないまま放置されるとカビや雑菌が発生しやすい環境となってしまい、これがニオイの元になるのです。このニオイを取り除こうと送風口に芳香剤などを取り付ける人もいますが、根本的な原因を取り除かないと嫌なニオイを取り除けないので気をつけましょう。
今すぐ実践できるカーエアコンのニオイ対策
まずはエアコンからニオイが出てこないように工夫をする必要があります。以下で紹介する流れを実践すれば、ニオイの発生を抑制できます。
前段で、エバポレーターに発生した結露を乾かすことでカビや雑菌の繁殖を抑えることができます。目的地に到着したら、まずエアコン(AC)を切って送風にし、風量を最大にします。その際に設定温度を一番高くすることが重要です。温風でエバポレーターについた結露を乾かします。
この操作は、すでにニオイが発生している車のエアコンでも効果があります。とにかく強い温風でエアコンを乾かしましょう。これによってカビの根を絶やしつつ、エバポレーター内の水分が蒸発します。
この操作は5分〜10分ほど行うと良いでしょう。
また、カビの発生を抑えるために、車の中を常にきれいな状態に保っておくことも重要です。ほこりなどを車内に残しておかないように定期的に掃除機をかけたり、車載用空気清浄機を使うといいでしょう。濡れた傘などを車内に放置しないことも重要です。
車のエアコンもフィルターのお手入れが重要
家庭用のエアコンは、定期的にフィルターを掃除することでエアコンの効きが悪くなるのを予防したり、ニオイが発生しにくくなったりします。カーエアコンも同様にフィルターのお手入れをすることでニオイの発生を抑えることができます。ここでは、エアコンフィルターのお手入れ方法を解説します。
・カーエアコンのフィルターは交換が前提
車用と家庭用のエアコンフィルターとの大きな違いは、洗えるかどうか、という点です。車のエアコンフィルターは紙でできており、基本的に水洗いをしないで交換することになります。定期的に交換することでエアコンの効きを保つことができるのです。
・フィルターの役割
カーエアコンのフィルターには、外から入ってくる有害物質などをシャットアウトする役割があります。また車内に虫が侵入したり、ほこりや花粉などが入ってくるのを防ぐことで、車内がクリーンな状態に保たれます。
・フィルター交換は自分でも可能!
車種にもよりますが、交換用のエアコンフィルターは2,000〜5,000円ほどで購入できます。お店に頼むとフィルター代に加えて工賃がかかりますが、DIY交換をすることも可能です。
国産車の場合、助手席の足元からフィルター交換ができる車種が多いですが、取扱説明書に交換方法が記載されていることも多いので、自分で行う場合はチェックしてみましょう。
日産セレナでエアコンフィルター交換をDIYしてみた
実際に筆者が乗っている日産セレナ(2018年式、以下セレナ)でエアコンフィルターのDIY交換をしてみました。
まずはフロアマットを外して作業しやすくします。セレナの場合、フロントのエンジンルーム側中央部分に脱着できるパネルがあります。
プラスドライバーで回すとクリップが外れますので、パネルを引っ張って外します。するとエアコンフィルターを保護している、プラスチックのカバーがあるので、これも外すとフィルターが現れます。
取り外して新品と見比べてみますと……。左が2年近く使用していたフィルターで、右が新品です。ホコリなどで黒く汚れているのがお分かりいただけると思います。
エアコンフィルターを交換したら、取り外しの逆の手順で部品を取り付けて行って作業終了です。作業自体は写真を撮りながらだったので30分くらいかかりました。慣れれば15分もあればできる作業かと思います。
嫌なニオイを根本から取り除くには?
エアコンのフィルターを交換したり、エアコン使用後に高温で送風して乾かしたりしてもニオイが取れない場合は、エバポレーターのクリーニングをしないと根本から解決するのは難しいです。
エバポレーターは、フィルターよりもさらに奥にあるため、作業の難易度は高くなりますが、専用のクリーナーを使えば自分でクリーニングを行うこともできます。実際に筆者のセレナでクリーニングをしてみましたのでご紹介しましょう。クリーナーは、ディーラーでも使われているものをインターネットで購入することができました。
今回購入したのは、車の下にあるエアコンの排水口からエバポレーターを掃除するクリーナーです。
このように車の下に潜り込んで、排水溝にノズルを差し込み、クリーナーを流し込みます。
約30分でクリーナーの注入が終わりますので、ノズルを抜きます。ちなみにノズルを抜く際、クリーナーの液体がこぼれます。筆者はバケツを用意していなかったので下にこぼれてしまいましたが、バケツを用意することをお勧めします。
DIY作業に自信がないならプロに頼もう
以上のようにカーエアコンのクリーニングやフィルター交換は自分で行うことができます。ただ作業に自信がない、パーツを触るのが怖いといった場合は無理をせずにプロに依頼することをお勧めします。DIY作業はトラブルが起こっても自己責任。壊してしまったら高額な修理費が発生しますので、ケースバイケースで対応するようにしましょう。
Text by 宇野源一
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大学卒業後、大手メーカー系自動車販売会社に勤務。在職中は個人顧客を中心に年間平均60台の新車を販売。その後、金融業界に精通した業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事する。2018年よりライターとして活動を開始。新車ディーラー業界の裏話やファイナンシャルプランナーの視点から見た車購入アドバイスだけでなく、お得なカー用品やガジェット紹介等も得意とする。私生活では3児とうさぎ2羽の父。
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