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冬は湿度をコントロールしてインフルエンザに負けない体に!
気温が下がるとともに、乾燥が気になるようになってきました。みなさんの中にも肌がカサカサしてきた、目が覚めたら喉がイガイガする、といった変化を感じ始めている人も多いことでしょう。このような温度・湿度の低下とともに増えてくるのが、風邪やインフルエンザです。
気温が下がると湿度も下がる理由
冬になって気温が下がるとともに、空気も乾燥していきます。夏の気温が高い日に「今日の湿度は80%」などと聞くと、蒸し暑くなりそうだとうんざりしていましたが、11月下旬のある日、テレビから聞こえてきたのは「今日の湿度は17%」という言葉。これはこれで、肌や喉がガサガサになりそうだし、火事も心配になってしまいます。
気温が下がると湿度も下がるのは、空気の飽和水蒸気量が影響しています。空気に含まれる水蒸気量は、気温が高ければ多く含むことができますが、気温が低いと少ししか含むことができません。すると入りきれなくなった水蒸気が空気から溢れて水や氷となって空気から出ていくため、結果的に湿度が下がってしまうのです。
温度と湿度が下がると風邪を引きやすくなる
冬になると、風邪やインフルエンザの流行する原因として、湿度の低下が少なからず影響しています。
1.ウイルスが軽くなって空気中を漂う
空気が乾燥すると、ウイルスも水分が少なくなって軽くなり、空気中を長い時間浮遊します。すると人の顔の周りを漂う時間が長くなり、感染リスクが高くなるのです。また咳やくしゃみの飛沫もエアロゾル化しやすくなるため、近くにいる人に届きやすくなります。
2.ウイルスの働きが活発になる
インフルエンザウイルスは、低温・低湿度の環境下で活性化します。ある研究によると、湿度40%未満の環境下では多くのウイルスが生き残っていたのに対し、50%を超えると大幅に減少したことがわかりました(温度20.5-24℃・6時間後)。その点、東京の冬の最小湿度は10-20%になることも多いので、ウイルスが生存しやすい環境といえるでしょう。
3.喉や鼻の粘膜が弱くなる
そもそも空気中には常にさまざまな菌やウイルスが浮遊していますが、空気と一緒に吸い込んでしまっても、鼻や喉の粘膜にびっしり生えた微細な「線毛」が追い出す働きをしています。ところが線毛は乾燥すると動きが鈍くなってしまうため、ウイルスを追い出せなくなり、結果的に体内への侵入を許してしまうのです。これらの理由から、特にインフルエンザなどが流行している時期は、湿度を
50-60%に保つことが重要です。
効率的に加湿するなら加湿器の活用を
上記の理由から、冬は特に温度と湿度の管理をしっかり行うことが大切です。
体感に頼らず温湿度計を用意して、温度20〜25℃、湿度50〜60%になっているか確認しましょう。
近年は、設定した温湿度より下がるとアラームで知らせるものやスマートフォンに通知するタイプもあります。
暖房で温度を上げる際、エアコンを使うと余計に湿度が下がるので、特に注意が必要です。そもそも空気中の水蒸気量は少ないのに、温度が上がることで空気が含むことができる水蒸気量が増えるため、結果的に相対湿度が下がってしまうからです。一方、石油ストーブやガスストーブのような燃焼系暖房は、水蒸気を発生させるため湿度が上がる傾向にありますが、二酸化炭素も発生させるため、換気を忘れずに行いましょう。
加湿する方法として、やかんや鍋でお湯を沸かして蒸気を出す、お湯を張ったお風呂のフタを開けておく、床を水拭きするなど、さまざまな方法がありますが、いずれも部屋に均一に水蒸気を行き渡らせるのは難しい場合があります。
やはり効率的なのは、加湿器を使うこと。短時間で加湿できるほか、湿度を設定すれば適切な湿度に保つことができます。
実を言うと筆者宅の息子も今年は受験生。
インフルエンザに絶対かからないよう、親としても注意しなければいけません。マスクや手洗い、栄養のある食事や睡眠といった基本的な対策に加え、加湿器と空気清浄機を適切に使い、なんとか乗りきってほしいと思っています。
Text by 田中真紀子
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家電を生活者目線で分析、執筆やメディア出演を行う白物・美容家電ライター。日常生活でも常に最新家電を使用し、そのレビューを発信している。専門家として取材やメーカーのコンサルタントに応じることも多数。夫、息子、犬(チワプ―)の3人と1匹暮らし。
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