コラムColumn
湿度・温度管理でより健康的な空気へ。ブルーエアが単機能ではない空気清浄機を発売した理由とは
ブルーエアは「人は誰でも、きれいな空気を吸う権利がある」という思いのもと、1996年にスウェーデンで創業して以来、空気清浄機能に特化した製品を提供してきました。そのようななか2024年12月13日、日本市場で3つの多機能空気清浄機を展開することを発表。
加湿機能を備えた「2-in-1 加湿空気清浄機 DH3i」と、暖房機能や送風機能を備えた「ComfortPure™ 3-in-1 空気清浄機」、そしてパワフルな「Classic Pro」です。
製品発表会では、どのような思いでこれらの新製品をリリースしたのかが語られました。この背景を聞き、改めて健康的な空気環境とは何かについて考えるきっかけが与えられましたので、製品の特徴と合わせてご紹介します。
きれいな空気だけを提供するだけでは不十分
これまでブルーエアは、「Clean air for children(こどもたちのためにきれいな空気を)」という活動を展開し、幼稚園や学校といった教育機関への空気清浄機の寄贈やポータルサイトでの情報発信などを通じて、こどもたちにきれいな空気を届けることに貢献してきました。
そのなかで世界はコロナ禍を経験し、より快適で健康的な空気環境がこれまで以上に重要視される時代に変化しました。米国の経営コンサルタント会社マッキンゼー社の2024年のレポートによると、日々の暮らしの中でウェルネスを最優先事項と答えた消費者の比率は、アメリカで82%、英国で73%、中国で87%に達しています。これらの結果から、日本でも多くの人々が暮らしのなかでウェルネスを重視していると考えられます。
そこでブルーエアが目指したのは、きれいな空気に加えて適切に湿度や温度が保たれた空間を提供することです。
湿度・温度のコントロールが健康につながる
適切な湿度を保つことは健康にとって重要です。湿度の低下による乾燥は、口や鼻の粘膜の防御機能を弱め、ウイルスや細菌が体内に侵入しやすい状態を作り出します。実際、昨年末から大流行しているインフルエンザ感染症の一因として、長期間雨が降らなかったことによる空気の乾燥が指摘されています。
ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)のデータによると、健康的な生活のための最適湿度は40〜60%とされており、この湿度を保つためには、やはり加湿器が役立ちます。ブルーエアはこれまで、空気清浄機は単機能タイプに限定して製造販売してきましたが、健康の観点から湿度管理も重要である判断し、このたび初めて加湿機能を備えた空気清浄機「2-in-1加湿空気清浄機 DH3i」を発売するに至りました。
それが、パワフルな空気清浄能力はそのままに、加湿機能も備えて理想的な湿度環境を実現できる空気清浄機「Blueair 2-in-1加湿空気清浄機 DH3i」(税込59,400円)です。
加湿フィルターの衛生管理に配慮した設計で、抗菌仕様のフィルターとポンプ内蔵のUVライトにより細菌の繁殖を抑制します。さらに、加湿用の水がなくなると加湿フィルターを自動で乾かし、清潔な状態を維持する「オートドライモード」も搭載しています。
続いてお聞きしたのは、室温を適切に保つことも、湿度管理と同様に健康維持にとって大切ということ。
WHO(世界保健機関)の「住まいと健康に関するガイドライン 」では、室温が18℃を下回ると血圧が上昇させる可能性があると指摘しています。血圧の大幅な上下はヒートショックの一因になるほか、寝室の寒さは睡眠の質を低下させる可能性もあります。逆に、室内が高温になりすぎると熱中症のリスクも生じるため、室温の適切なコントロールは重要です。
2025年1月下旬に発売予定の「Blueair ComfortPure™ 3-in-1 空気清浄機」(税込66,000円)は、ヒーター、ファン機能を搭載した空気清浄機です。
「瞬間暖房機能」機能により、冬場も自動で設定温度をキープし、夏場はパワフルな送風機能で涼しさを提供します。HEPASilent® テクノロジーにより、0.1μmまでの有害物質を99.97%除去するため、一年を通して室温・空気を快適に保ち、健康面でもサポートします。
長年人気を集めてきたClassicシリーズも、大幅にパワーアップした「Classic Pro」(税込108,900円)にリニューアル。
2つのファンを搭載した「デュアルパワーファン」により、8畳の空間をわずか5分で清浄できる圧倒的な性能を実現しているのが特長です。また日本初となる可視光線によるフィルター除菌技術を採用し、フィルターの清潔さを保持。さらに集じん力も従来モデルよりアップし、ウイルスの12分の1サイズである0.008μmまでの有害物質を99.99%除去することも可能になりました。
今回、ブルーエアの新製品発表会に参加し、3製品の特徴をお聞きしたことで、空気がどのような状態であることが理想的であるかと知ることができました。つまり理想的な室内環境の実現には空気清浄機による有害物質の除去だけでなく、湿度や温度の管理も重要だということです。特に日本の室内空気環境は季節による変化が大きいため、快適で健康的な空間を保つには、きめ細かな空気環境の管理ができる機能性空気清浄機の活用が効果的といえそうです。
Text by 福永太郎
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家電専門家を中心にさまざまな分野の専門家に取材を行う。ROOMIE、ライフハッカー[日本版]、ギズモード・ジャパンなどで執筆。
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