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空気の汚れは美肌の大敵! 肌老化を起こすPM2.5からお肌を守るには

2021.07.20エッセイ

「PM2.5」と呼ばれる大気汚染物質が注目されるようになったのは、今から7〜8年前のこと。
中国から日本に大量に流れ込み、PM2.5濃度が上昇したことがニュースになり、PM2.5がもたらす健康への影響に危機感を持った人も多いのではないでしょうか。

実はこれらの大気汚染物質は、健康だけでなくお肌にとっても大敵。
そこで今回は、大気汚染物質がお肌にもたらす影響と対策について紹介しましょう。

PM2.5は毛穴にも入り込む!

そもそもPM2.5とは、粒径が2.5μm以下の微小粒子状物質のこと。物を燃焼したときや、工場などから排出される硫黄酸化物(Sox)や窒素化合物(NOx)が化学反応を起こすことで発生します。PM2.5は粒子が非常に細かく、髪の毛の太さの30分の1程度しかないため、吸い込んでしまうと気管支や肺の奥まで入り込み、ぜんそくや気管支炎、不整脈など、呼吸器系・循環器系に影響を及ぼす可能性があると言われているのです。

しかもこのPM2.5は近年、健康被害だけでなく、お肌にも悪影響をもたらすことが近年の研究で分かってきています。というのもPM2.5は毛穴と比べても20分の1以下しかないため、簡単に毛穴に入りこんでしまいます。
するとこれが一種のアレルゲンとなり、肌内部のバリア機能を低下。
紫外線や外部刺激によってダメージを受けやすくなるうえ、肌内部で活性酸素が発生し、シワや乾燥、たるみなど、肌老化を引き起こしてしまうのです。

また近年の研究で、大気汚染物質はアトピー性皮膚炎を発症させたり悪化させる原因となること、そしてそのメカニズムも解明されています*。

そのため、もし気象庁や自治体などからPM2.5濃度が高いと発表されたら、できるだけ外出を控えるのが安心ですが、やむをえず外出する場合は高性能マスクを着用しましょう。

またPM2.5などの大気の汚れは、例えば通風口などから流入したり、洗濯物や人に付着するなどさまざまな経路で室内に持ち込まれます。
大気の汚れが気になるときは換気もできないので、室内に入ってしまったPM2.5は空気清浄機で除去するのが一番効果的です。
汚染物質のできるだけ除去スピードの速い空気清浄機で「素早く」対策することが重要です。

毛穴に詰まった汚れをしっかり取り除いて

PM2.5による肌老化の対策としては、やはり毛穴に入り込んだ汚れを取り除くこと。1日の終わりにしっかり洗顔することはもちろん、美顔器を使うとより効果的に毛穴汚れが落とせることもあります。毛穴汚れを取り除くには、次の美顔器がおすすめです。

・イオン導入器
化粧水を塗布しながら、イオンの力で毛穴の奥の汚れを引き出したり(イオン導出)、美容成分の浸透をサポートする(イオン導入)美顔器。洗顔だけでは落としきれない毛穴の汚れが落とせるほか、手で化粧水を塗るより高い保湿効果が実感できます。

・ウォーターピーリング
濡らした肌の表面を滑らせると、超音波振動が肌表面の角質はもちろん、毛穴の奥の汚れも弾き飛ばしてくれます。

・電動洗顔ブラシ
ブラシが自動で回転したり、超音波振動することで、手洗顔では届きにくい毛穴の奥の汚れにアプローチ。さまざまな種類がありますが、敏感肌の人は刺激が少ないタイプを選びましょう。

・フェイススチーマー
温かい蒸気を顔に浴びることで毛穴が開き、汚れも緩めることで、その後のクレンジング効果が高まります。ほかにも保湿効果や、温めることによる血行促進効果などが期待できると言われています。

毛穴の汚れをしっかり落としたら、抗酸化物質であるビタミンCを配合した化粧水を使うのもおすすめ。さらに外出時に化粧下地や日焼け止めを塗っておくと、汚染物質からお肌を守ってくれます。

このように空気の汚れはお肌にとっても大敵!

ふだんから空気清浄機で室内のPM2.5は取り除きつつ、外出時はお肌を直接空気にさらさない、お肌についた汚れはしっかり落とす、活性酸素の働きを抑える化粧水や食品を摂取する、といった日常的なケアを心がけたいですね。


*参考:大気汚染物質がアトピー性皮膚炎の症状を引き起こすメカニズムを解明‐痒みの制御をターゲットとした新規治療法開発の可能性‐(2016年東北大学)http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2016/11/press20161111-01.html(外部リンク)

Text by 田中 真紀子
ブル―エア空気清浄機

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家電・美容家電ライター
田中 真紀子

家電を生活者目線で分析、執筆やメディア出演を行う白物・美容家電ライター。日常生活でも常に最新家電を使用し、そのレビューを発信している。専門家として取材やメーカーのコンサルタントに応じることも多数。夫、息子、犬(チワプ―)の3人と1匹暮らし。