コラムColumn
ペット臭の正体と“香りに頼らない消臭”─Blueair PetAir Pro P3i Sandを専門家が試した【前編】

伴侶動物(ペット)と暮らす幸せの裏側にあるモヤモヤ──それが「ニオイ問題」。来客時、玄関を開けた瞬間にふっと漂うニオイにヒヤリ……そんな経験はありませんか。
ブルーエアからペットの抜け毛・ニオイ対策に特化したベッド一体型の空気清浄機「PetAir Pro P3i Sand」が発売しました。本当に“あのニオイ”は減らせるのか? 愛玩動物飼養管理士1級を持つ筆者が夫、息子とともに、オーストラリアン・ラブラドゥードル(11歳・♀)とスタンダード・プードル(4歳・♀)と暮らす自宅で検証しました。
・製品名:Blueair PetAir Pro P3i Sand
・ブルーエアストア価格:¥85,800(税込)
・特長:ペット臭に特化/抜け毛捕集/12kg以下は上面ベッド/アプリ対応
原因を知る!ペットのニオイのもとは4つある
掃除もシャンプーもしているのに、なぜ部屋には “独特のニオイ”が残るのでしょうか? まずはニオイの正体を知ることから始めましょう。原因は主に次の4種です。
ニオイのもと | 発生源 | どんなニオイか |
アンモニア | オシッコ、トイレシート、付着した毛・床 | ツンと刺す刺激臭。時間経過で強くなる |
アセトアルデヒド | 尿の分解過程 | 果物の腐敗臭+酸化油を混ぜた不快臭 |
低級脂肪酸 | 皮膚・耳・口腔の細菌 | 濡れ雑巾+熟成チーズ+口臭のブレンド感 |
インドール/スカトール | 便 | 人の排泄臭と同質の“うんち臭” |
布や壁紙は一度染み込むと発生源がなくても再放散します。帰宅直後の「うっ」というニオイに対する拒絶反応は、空気中の臭気と“染み付き”のコンボで起きがちなのです。
アロマや芳香剤は“ごまかし&リスク”になり得る
心地よい香りで上書きしたくなりますが、動物福祉の観点からおすすめできません。その理由は以下の通り。
- 猫は一部香料成分を肝臓で代謝しにくく、中毒事故のリスク。
- 犬も呼吸器や嗅覚ストレスの懸念。人の快適=ペットの快適ではありません。
- 市販アロマは混和物も多く、成分特定が難しい。
- 消臭スプレーは安全設計のものもありますが、香りの好み問題と持続性に限界が。
「香りでごまかさず、空気そのものを変える」選択肢
そんな背景からも、愛玩動物飼養管理士1級を持つ筆者が注目したのが、ブルーエアのPetAir Proなのです。同社の空気清浄技術をベースに、“ペット特化”の消臭・捕集ギミックを積層されているからです。
我が家(大型犬2頭・マンション・室内トイレ運用)では、今回発売前にデモ機を使わせていたく機会をいただいたため、まずはリビングに設置しました。
ペットルーム以外でも効果を実感しやすい“動線入口”設置
5分で“玄関のオシッコ臭”が消えた
トイレシートは密封ゴミ袋で室内保管。それでも、ふとした拍子に漏れる“ツン”が悩み。起動5分後、玄関のドアを開けた瞬間の匂いが消失。トイレシートに鼻を近づければ尿臭はしますが、空気中の臭気がなくなる──体感としてこれが大きいと感じました。
トイレサークル外のゴミ袋を設置しているため、ここが“無臭化”。帰宅一歩目の体験が変わる。(ここではマットはあえて裏返しに)
なぜ効く?──OdorFence™ ×高性能HEPAフィルターの二段構え
OdorFence™テクノロジーは、酵素+カーボンの多層構造で臭気分子を狙い撃ち。オゾン不使用の安全設計です。ここにブルーエアのPAC(Particle+Carbon)フィルターが重なることで、臭気と微粒子の同時ケアを可能に。
“良い香りで上書き”ではなく、「無臭~中立」へ空気を戻す設計思想。結果、鼻呼吸が心地よいと感じます。
次回【後編】は、12kg以下ベッド機能/抜け毛キャッチ/アプリ可視化/電気代/家族の変化まで徹底レビューいたします。

出版社勤務を経て、保護犬活動とドッグ・
Instagram:https://www.
関連記事
元保護犬&元保護猫4匹との暮らし。快適な日々を支えるのはパワフルな空気清浄機
今回インタビューさせていただいたのは、月刊誌「ESSE」や「天然生活」の編集長を長年務め、現在は文筆家としても活躍中の小林孝延さん。保護犬の福ちゃんを飼い始めたのをきっかけに空気清浄機を導入し、現在は...
text by 宇野津 暢子
発達が気になる息子にコーギーを飼ったら 家庭の空気が一変した話
犬派か、猫派か。 これは我が家において、ペットの話題で戦乱を引き起こすパワーワードだ。家族構成は筆者と妻、長男(12歳)、長女(10歳)という男女比率2:2のバランス型だが、犬派は母と息子、猫派は父...
text by 三宅 隆
犬の嗅覚は人間の100万倍以上! あなたの家の犬は我慢していない?
「犬って本当に鼻が良いんでしょうか?」 いまでこそ家電ライターをしている筆者ですが、ライターになる以前は6年間ドッグカフェを経営していました。毎日たくさんの犬が来店してくれるのですが、たまに飼い主さ...
text by 倉本 春
8月8日は「世界猫の日」。 猫アレルギー持ちが愛猫と暮らす4つの対策とは
日本で「猫の日」といえば2月22日ですが、『世界猫の日』(World Cat Day)というのもあるのをご存じでしょうか。それが8月8日。カナダに本部を置く動物愛護団体・国際動物福祉基金、「人間と猫の...
text by こどもの空気研究所編集部