コラムColumn
いいものを長く愛用してほしい。 ブルーエアの哲学を支えるメンテナンスサービスとは
ブルーエア空気清浄機は、北欧ならではの「いいものを長く使う」という発想を基に、長持ちする構造で作られています。本体は耐久性の高いスチールボディを採用することで、プラスチックに起こりがちなゆがみや変色が抑えられるほか、約6か月から1年に一度フィルター交換するシステムにより、初期の集じん性能が維持できます。
さらに、製品メンテナンスを用意することで、アフターフォローも充実。フィルター交換のほか動作確認、内部清掃、修理などを行い、5営業日以内にベストコンディションでお客様のもとに返却されます。
10年間使用した製品でも、新品のような状態で戻ってくる体験は、まさに感動的。私たちユーザー側からは見えませんが、この体験を実現するために、創意工夫を重ねてメンテナンスに取り組むプロフェッショナルがいるのです。
今回はそんなプロフェッショナルである、ブルーエア空気清浄機リペアセンターの現場責任者である河井真人氏と、修理担当の松岡正和氏にインタビュー。メンテナンスの流れから作業における工夫、さらに製品やユーザーへの思いについて語っていただきました。
お客様のことを想像しながら、1台1台丁寧に
製品メンテナンスの流れ
――メンテナンスはどのようなタイミングで出せばよいのでしょうか?
ブルーエア空気清浄機は約6カ月から1年に一度、フィルター交換を推奨していますが、そのタイミングで中を覗いていただき、ホコリが溜まっていたらメンテナンスに出していただくのがいいと思います。
放置したまま運転すると、ホコリが空気中に飛散し、室内に循環する可能性があります。また、センサーにホコリが付着すると、空気の状態を正確に検知できなくなり、自動運転や風量調整の際に正常な動作をしない可能性も。本体内部にはファンがあり、お客様ご自身でのお手入れは危険なので控えてください。
動作音が不自然な場合もメンテナンスを行うことが望ましいですね。過去にも、こどもが空気清浄機の穴にボールペンや木の実を入れてファンを破損させていた例もありました。BlueシリーズやBluePureシリーズは天面に穴がたくさん開いているので、こどもは何か入れたくなるんでしょうね(笑)。「ああ、小さいお子さんがいるんだな」とか、「かなり丁寧に使っていらっしゃるな」などお客様のことを想像しながら作業しています。
――メンテナンスの基本的な流れを教えてください
「最初に製品の動作チェックを行い、その後分解してパーツの状態を確認します。次に、人の手の届かない内部に溜まったホコリをコンプレッサーで吹き飛ばし、汚れを拭き取ります。
不具合箇所があれば修理やパーツの交換を行い、最後にフィルターを交換してお客様のもとに返却します。メンテナンスは流れ作業ではなく、一台ずつ丁寧に手作業で行っています」
日夜研究は惜しまない。専用の工作室でアイテムを開発
【メンテナンス事例】 Classic 600 シリーズ
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――メンテナンスをスムーズに行うために、工夫していることはありますか?
作業をスムーズにするために、日々メンテナンス方法を研究し、アップデートしています。ときに専用の工作室でメンテナンスに使うアイテムの“開発”をすることもありますね。
例えば、リペアセンターの空気を汚さないように『チャンバー』というホコリを漏らさずに作業をするための小部屋を自作しました。このチャンバーの中に製品を入れて、コンプレッサーでホコリを吹き飛ばすと同時に、掃除機でホコリを吸い込んで内部清掃をしています。
実はこのチャンバーも少しずつ改良を加えています。最初はビニールカーテンの切れ目から手を入れていましたが、やはりホコリが漏れてしまうので切れ目をテープで塞ぎ、手を入れる穴としてキッチンの排水口用につける菊割れゴムを取り付けました。これによってホコリを漏らさず作業しやすくなりました。
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新しい掃除用具を頻繁に導入していますね。導入した掃除用具の例として、茶渋を落とすためによく使われるメラミンスポンジ。空気清浄機の一部の塗装面は薬品を使うと溶けてしまうため使えず、汚れを落とすのが大変でしたが、メラミンスポンジを使用することで塗装面を保護しながら汚れを落とせるようになりました。これを使うようになってから、この黒ずみが傷か汚れかを素早く判別できるようになり、修理が必要かどうかを早く判断できるようになったんです。
また、空気清浄機を使用されるお客様は環境意識が高く、化学洗剤を好まれない傾向にあるので、エコ洗剤といわれるアルカリイオン水を試してみたり、よりよい掃除道具を探すために、100円ショップを巡ることもよくありますね。マニュアルに留まらず、試行錯誤の毎日ですよ。
――メンテナンスで苦労するのはどのようなところですか?
お客様のお困りごとの原因は、動作確認するまで明確にならないことが多いです。それが故障なのか、設定なのかを判断するために同じ機種を用意して行う検証は、長時間になりがちで大変ですね。
『センサーがニオイに反応しない』というご相談を受けた際は、その状態を再現し、本当に反応しないかを確認しました。あの時は、検証項目が非常に多くて、パソコンの画面をいくらスクロールしても終わりが見えないほどでしたね(笑)。
もちろんお客様に気になる点があるなら、動作に異常がなかったとしても、今後も安心してご利用いただけるよう、納得していただける説明が必要です。時には、お悩みに合った最適な設定をご案内することもありますね。お客様の不安を解消することもメンテナンスの一環です。
思いは製品に、人に伝わる
これはブルーエア製品についての話ですが、メンテナンスでは古い機種から新しい機種まで見るので、新しい機種は改善され続けていると思うことがあります。
たとえば最新の機種は、お客様でも簡単に清掃できる『プレフィルター』が付属したことで、ホコリの侵入を防止できるようになり、メインフィルターの交換サイクルが6か月から1年に延びました。
これについては以前から、私たちも改善されるといいなと思っていたので、こうした進化を見ると、メンテナンスの声が製品に反映されている気がしてうれしいです」
またメンテナンスに出されたお客様からも、多くの感謝の言葉をいただいています。
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(お客様の声の一例)
「ブルーエアの製品はとても良い製品と思っていますが、それよりもサービスセンター様の対応や修理までの対応がとても素晴らしいと思います」
「主人がアレルギーがあるので急ぎで対応してほしいとお願いしたところ、本当にすぐにメンテナンス、返却してもらえました」
「問題であったファンの異音もしなくなり、静かで快適になりました。手続き等多少の面倒くささもあり、伸ばし伸ばしになっていましたが、今回メンテナンスに出して、満足です」
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私たちも、届いた製品はできる限りベストな状態でお客様のもとへ戻したいという思いで日々作業していますので、こうした喜びの声が私たちの原動力といっても過言ではありません。
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インタビューを通して感じたのは一貫して「いいものを長く使ってほしい」というブルーエアの哲学です。丁寧に作られたものを長く使い続けるためには、やはり適切なお手入れが欠かせません。ブルーエアを知り尽くした知り尽くしたプロフェッショナルが思いを込めて行ってくれるから、10年を超えても安心して使い続けられるのです。みなさんもリペアセンターの方々の工夫や思いが感じられるメンテナンスを、試してみてはいかがでしょうか。
ブルーエア空気清浄機リペアセンター(アドレス・サービス株式会社)
Text by 福永 太郎
ブルーエア空気清浄機
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家電専門家を中心にさまざまな分野の専門家に取材を行う。ROOMIE、ライフハッカー[日本版]、ギズモード・ジャパンなどで執筆。
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