コラムColumn
親子で楽しむキッズヨガ 呼吸の力で心と体の健康を育む
健康やダイエットのためにヨガを楽しむ人は少なくありません。ヨガは老若男女問わず楽しめるため、最近は子ども向けのイベントも開催されています。ヨガとこどもとの関わり方や、ヨガで重視されている呼吸のポイントついて、インストラクターの本吉陽子さん(yokoさん)にお話を伺いました。
yokoさん
Instagram:@surfgirl0121
元々は会社勤めをしていたというyokoさん。趣味でマリンスポーツを楽しんでいましたが、体を壊したため他に楽しめる競技を探していたところ、出会ったのがヨガだったそう。
「最初は身体がかたくて、ポージングがきつかったです。でも続けていくうちに解放感や心地よさを感じ、より極めたいと思うようになりました。その後、本格的にヨガを学び、現在はヨガスタジオでのレッスンやパーソナル指導を行っています」とyokoさん。
成人向けのレッスンのほか、マタニティヨガ、キッズヨガなどでも講師を担当しています。そこで今回は、キッズヨガのメリットについて詳しくお聞きしました。
呼吸を意識し自分の心身にフォーカスする
「キッズヨガは競争ではなく、個々の運動能力や柔軟性を伸ばすことに重点を置いています。一人ひとりが自分のペースで取り組めるよう少人数で行っています」(yokoさん)
キッズヨガに参加したこどもたちからは「楽しかった」「スッキリした」という声が聞かれるそうです。
「最近のこどもたちは、スマホ、ゲーム、パソコンなどに触れる時間が長くなりがち。そのせいで背中が丸くなっている子も多いのです。その点ヨガは姿勢の改善につながりますし、柔軟性が身につきます。体幹も鍛えられバランスのとれた姿勢を保持できるようになるため、身体的な能力の底上げも期待できます」(yokoさん)
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キッズヨガでは、難しいポージングよりも、背中をまっすぐにした姿勢で呼吸をして心を落ち着かせることを重視しているそう。
「ここ数年は感染対策で、小さい子もマスクをせざるを得ない生活が続いていましたよね。でもマスクをしていると苦しいので、口を開けて呼吸していることが多いんです。その生活が何年も続いたので、いざマスクを使わなくなっても、意識しないと鼻を使った呼吸は難しくなっているようです」(yokoさん)
ヨガの呼吸の基本は鼻で吸って鼻で吐きます。これにより、口を使った呼吸に比べて深い呼吸ができるそう。
「鼻を使って深い呼吸をすると、免疫力が上がるといわれています。ヨガでは、鼻から取り込んだエネルギーが体内を流れ、足の裏から大地に流れ出るのをイメージしてもらいながら行います」(yokoさん)
こどもたちには、「自分がカエルになったイメージをしてみましょう。カエルさんはお腹がぷくって膨らむよね。それをイメージしてお腹を膨らませるようにたくさん吸ってくださいね。その膨らんだお腹がしぼむように吐いてくださいね」など、身近なものを具体例にイメージを伝えているそうです。
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親子ヨガで一緒にリラックスを
yokoさんは、ぜひ自宅でも親子でヨガにトライしてみてほしいと言います。
「例えば椅子に座っているときに、こどもが手足をバタバタ動かしてしまうことがよくありますよね。そこで“一緒に呼吸してみようか”と声をかけてゆっくり呼吸をすると自然と手足が落ち着くということがあります。
できれば親子で一緒に時間をかけて”吸って吐いて”を繰り返すと良いですね。自然と目を閉じていき、そうすることでより自分の呼吸に意識が向きますし、体内の空気の流れをイメージしながら呼吸すると、こどもも段々落ち着いてくるんですよ。こどもはエネルギーの塊なので、常に元気に動き回っていますよね。だから、じっと心身を落ち着かせるヨガを体験するのは、こどもにとって新たな経験を積むチャンスなんです」(yokoさん)。
自宅で親子ヨガを続けるコツは、少しの時間で良いからすき間時間にやってみることだそう。食事前の2~3分、お風呂に入っている時、寝る前など、時間をみつけてヨガに取り組み、習慣化させることがポイントとのこと。呼吸をすることの気持ちよさ、リラックスできた経験をこどもが実感することが大切だそうです。
ヨガをするときの姿勢は子どもがリラックスする自由で楽な姿勢がオススメ。椅子に座っても、寝転がっても、ソファに座りながらでもよいそうです。
「目は閉じても開けたままでもいいですが、閉じた方が呼吸に集中しやすいと思います。できるだけ背中をまっすぐ伸びた状態にすることを意識して。背中が丸まったままよりも、まっすぐにすると呼吸がしやすいです。手の位置も自由。親子でやるなら、膝の上に置いてもいいですし、手を繋いでもよいですね」
学校や習い事などを通して、子どもだって少なからず心身に疲れがたまるもの。子どものうちからヨガを使ったリラックス方法を身につけることで、将来的なストレスマネージメントにも役立ちそうです。また、一緒にヨガをすることで親子の絆も深まりそうですね。
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キレイな空気、静かな空気清浄機で
ヨガをするときは呼吸への意識がたいせつなため、空気の質にも敏感になるというyokoさん。自宅で過ごすときは、窓を開けて頻繁に空気を入れ換えているといい、窓がない場合は空気清浄機や部屋の換気システムを活用しています。
「感染対策の意味もありますが、それだけでなく空気の流れを感じたくなるんですよね。体が新鮮でキレイな空気を求めているんだと思います。キレイな空気の方が深呼吸しようと自然に思えるんですよね。ヨガを続けているうちに空気のよどみに敏感になったのかもしれません。
部屋の中にキレイな空気を入れる手段としては、窓や換気扇だけでなく、空気清浄機を使う方法もあると思います。ヨガをするときは、目を閉じて呼吸に意識を集めるので、換気扇だと気になるので、音が静かな空気清浄機を使うと、呼吸にフォーカスしやすくなると思います」。
コロナ禍も落ち着き、マスク生活が終わりつつある今、改めてお子さんの体に入る空気について、意識を向けてみるのもいいかもしれません。
Text by 伊森ちづる
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家電流通業界誌記者を経て、フリーランスのライターへ。家電量販や家電メーカー関係者への取材も行う。自分でも家電を試し、売り手とユーザー両方の視点から記事を執筆。販売ツール監修、省庁に対して家電に関するレクチャーするほか、TVやWEBでも情報発信する。教育×テクノロージー、福祉×テクノロジーの取材も多数。
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