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お子さんと一緒に学ぶ! 空気清浄機はどうして必要なの? ―空気の汚れと空気清浄機の仕組みについて

2022.04.26エッセイ

みなさんは家で空気清浄機を使っていますか?「うちは空気が汚れてないから必要ない」という人もいるかもしれませんね。
ただ実際は、空気中には目に見えない小さな汚染物質が無数に漂っており、呼吸とともにわたしたちに体の中に取り込まれています。

そこで今回は改めて、わたしたちを取り巻く空気と空気清浄機の役割について、お子さんにもわかりやすく解説します。


人は1日2万回も呼吸している!

みなさんは息を止めて何秒間我慢できるか、試したことはありますか?ある実験によると、半分以上の人が30秒以内で我慢ができなくなり、1分以上息を止められる人は非常に少ないそう。ちなみに海底の貝を獲る海女(あま)さんは5分以上潜れるそうですが、これは訓練による特別な技術があるからです。

そう、人は呼吸し続けないと生きていけません。
実はわたしたちは1日に2万回以上も呼吸しているのです。
それも1回に吸い込む空気の量が約500mlといわれていますので、1日に500mlのペットボトル2万本以上の空気を吸っている計算に!

想像できない量ですね。

では、この空気はどんな成分で構成されているのでしょうか。空気は「チッ素」が約79%、「酸素」が約21%と、「チッ素」と「酸素」がほとんどを占めているほか、「アルゴン」や「二酸化炭素」などの成分も含まれています。

このうち人間にとって大切な成分が、みなさんもご存じの酸素。吸い込んだ酸素は血液中のヘモグロビンと結びついて体の隅々まで運ばれ、人が生きるために必要なエネルギーを生み出しています。
だから人は呼吸しないと生きられないのです。

今吸っている空気は本当にきれい?

では、わたしたちが1日2万回も吸っている空気は、きれいなのでしょうか。

今世界では、深刻な大気汚染が進んでいます。
日本も昔は、工場や自動車から出る煙やガスによる大気汚染がひどく、ぜんそくなど呼吸器や肺の病気になる人がたくさんいました。
今はさまざまな対策のおかげでだいぶきれいになりましたが、それでもまだ汚れています。

近年よく耳にするようになったPM2.5もその1つ。
工場の煙や自動車の排気ガス、黄砂などさまざまな物質を成分とした2.5μm以下の物質で、非常に小さいため、肺の奥に入り込むと呼吸器や肺などに影響を与えるおそれがあります。
また外国の大気汚染物質が風に乗って日本に運ばれてくることもあるため、風向きにも注意が必要です。

では「家の中にいれば安心では」と思うかもしれませんが、意外なことに近年、「屋外より屋内の方が、空気が汚れている場合がある」こともわかってきました。
アメリカ合衆国環境保護庁の室内環境レポートによると、室内の空気は屋外より最大で5倍汚染されている場合があるというのです。
その理由は、最近の住宅は気密性が高い(すき間が少ない)ため。家の中に溜まった汚染物質が外に逃げにくくなっているのです。

これらの汚染物質のほか、部屋の中には「カビ」「ハウスダスト(ダニの死がい・フンなど)」「花粉」など、いわゆるアレルゲン(アレルギーの原因物質)と呼ばれる有害物質も多く漂っています。さらに病気の原因となる菌やウイルスが潜んでいる場合もあります。

有害物質の大きさの目安(1μm=0.001mm)
・スギ・ヒノキ花粉……30〜40μm
・ハウスダスト……10〜40μm
・PM2.5……2.5μm
・カビ・細菌……1〜10μm
・ウイルス……0.1μm

これらの有害物質は、換気やこまめな掃除、温湿度管理を行うことで減らすことができますが、より効果的に取り除いてくれるのが、空気清浄機なのです。


空気清浄機はどうやって有害物質を取り除くの?

空気清浄機は簡単にいうと、室内の空気を吸い込み、本体の中で有害物質を除去し、きれいになった空気を室内に吹き出す家電です。
除去する方式は大きく分けて「ファン方式」と「電気集じん方式」があり、多くの空気清浄機で使われているのがフィルター方式。吸い込んだ空気がフィルターを通過する際、有害物質をこし取り、空気をきれいにしてくれる仕組みです。
特によく使われているのが「HEPAフィルター」というフィルターで、0.3μmまでの粒子を99.97%取り除くことができます。

一方の「電気集じん方式」は、有害物質に電気を帯びさせ、静電気の力でフィルターなどに吸着させて取り除きます。
フィルター方式では、フィルターの目より小さい微粒子(0.3μm以下)はすり抜けてしまいますが、電気集じん方式なら、ウイルスより小さい0.1μm以下の微粒子が取れるものも多くあります。

ちなみにブルーエア空気清浄機は、独自の「HEPASilentテクノロジー」を採用しています。これは有害物質をマイナス帯電させ、静電気の力でフィルターに吸着させることで、0.1μmまでの有害物質を99.97%除去*1できるブルーエアの基幹技術。
HEPAフィルターより通気性のよいフィルターを採用しているため目詰まりも起こしにくく、ハイスピードな集じん性能が実現します。

なおブルーエアのフラッグシップモデル「Blueair Protect」は、「HEPASilentテクノロジー」を進化させた「HEPASilent Ultraテクノロジー」を搭載しており、0.03μmというナノレベルの超微粒子を99%以上除去*2できます。

 
空気清浄機は賢く使おう!

空気中の有害物質はとても小さく目には見えませんが、最近は、空気の汚れを検知するセンサーを搭載し、本体やスマートフォンで確認できる機種も増えています。
目に見えない空気の状態が可視化できるのは、大きな安心につながりますね。

またセンサー付きの多くが自動モードを備え、空気の汚れに応じてパワーを切り替えてくれます。
たとえば空気清浄機が「空気がきれいだから大丈夫」と判断したら、運転を自動で弱めてくれますし、砂が舞い込んだり、ホコリが立ったりしたら「みんなが吸い込む前に、急いできれいにしよう」とパワーアップしてくれる。
わたしたちでは判断できない空気の汚れを監視してくれるのです。

また空気清浄機はニオイを取ることも得意ですので、料理のニオイやペット臭などの生活臭対策にも役立ちます。家族と過ごす空間を快適に保ちたいなら、ぜひ空気清浄機を取り入れてみてはいかがでしょうか。

Text by 田中 真紀子
ブル―エア空気清浄機


*1:【試験機関】RISE Research Institute of Sweden AB (ボロース、スウェーデン)【試験方法】欧州フィルター規格EN 1822-5:2009に基づくフィルター粒子捕集率試験 【試験粒子】塩化カリウム【試験結果】0.1~1㎛までの微粒子を99.97%以上除去*フィルターの除去性能です。部屋全体への除去性能とは異なります。
*2:【試験機関】暮らしの科学研究所(株)【試験方法】30m³試験空間にてBlueair Protect 7770iを運転させ、SMPSにより粒子濃度の測定実施・【試験粒子】塩化カリウム(5w%水溶液)【試験機運転条件】Blueair Protect 7770iを「スピード3」で運転・【試験結果】約15分で30~100nmの超微粒子を99%以上除去 *周囲環境(湿度・温度)運転時間、フィルターの使用期間、劣化状況により異なります。

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家電・美容家電ライター
田中真紀子

家電を生活者目線で分析、執筆やメディア出演を行う白物・美容家電ライター。日常生活でも常に最新家電を使用し、そのレビューを発信している。専門家として取材やメーカーのコンサルタントに応じることも多数。夫、息子、犬(チワプ―)の3人と1匹暮らし。