コラムColumn
見えないけれどウイルスはすぐそこに……。 息子がインフルエンザで熱せん妄を起こした夜に誓ったこと
冬はインフルエンザの季節。日本では例年に比べて感染者が少ないと言われているが、ひとたび罹ると大変だ。高熱が出て体中痛くなるし、感染を防止するため1週間近い自宅待機を余儀なくされる。誰もが「絶対罹りたくない」と思っているだろう。もちろん私もその一人だが、正直インフルエンザが命や健康を脅かすほどのものであるとは、あまり考えていなかった。この冬、13歳の長男がインフルエンザに罹るまでは。
40℃超えの熱で入院!
医師の「40℃はダメ」の言葉に大パニック
その朝、息子が「喉が切れるように痛い」と言い出した。熱はなかったものの数日前から、軽い喉の痛みを訴えていたので、「これは咽頭炎になったか」と昼頃耳鼻咽喉科に連れていくと、熱が38℃以上に上がっていた。まさか、この急激な熱の上昇は……。夕方、再診して検査したところ、不安は的中し、インフルエンザA型の陽性反応。「やってしまった!」と真っ青になった。
実は息子は幼少期に熱性けいれんを2回経験しており、熱に弱い。成長すれば、熱性けいれんは起こさなくなると言われているものの、もし次に起こしたら別の病気が疑われることになる。とにかく高熱を出す病気、特にインフルエンザに罹らないことが重要だと思い、予防を心掛けてきた。しかしここ数年、軽い風邪すら引くこともなくなったため、気持ちが緩んでいたのも事実。その隙を突かれたのだ。
息子はインフルエンザ薬と解熱剤を処方されたものの、夜には熱が40℃を超え、朦朧とした状態。食欲がなく、水分を補給させても嘔吐してしまう。せめて冷たいものを、とシャーベットを口に入れると、かろうじて口を動かして飲み込んだ。こうして熱が下がらないまま迎えた翌日、ほとんど動けなかった息子が突然立ち上がった。「少し元気になったのかな」と安心したのも束の間、無表情で廊下を走り始めたのだ。異常行動だ!慌てて病院に駆け込んで大きな病院の紹介状をもらい、そのまま入院となった。
病院に来れば一安心……とはいかなかった。改めて点滴でインフルエンザ薬と解熱剤を投与したが、熱は40℃を超えたまま下がらない。その夜、付き添った私は息子のおでこに手を当て、なんとかこの熱を私に移せないかと念を込めてみたりした。それでも(当たり前だが)何も変わらず朦朧とした状態で、会話も成立しない。不安に陥り、何か対策を、とインターネットで検索したら「インフルエンザ脳症」というワードが次々と出てきた。不安を振り払うように念を入れる力を強め、ひたすら祈り続ける。
そうこうしているうちに、息子がまた動き出した。点滴につながれた状態で立ち上がり、どこかへ行こうとする。急いでナースコールを押し、駆け付けてくれた看護師が「お名前、言える?」と問いかけるも、息子は目を見開いたまま「うん、うん」と繰り返すのみ。質問の意味が分からないのかも、と私が顔を覗き込み、「私がだれか、分かるよね?」と聞くと、はっきりとした口調で「分からない」と言ったのだ。ウソでしょー!
「だ、大丈夫ですよね?」「今、ドクター呼んできます!」。医師が入ってきたが、呆然と立ちつくしている。「大丈夫ですよね?」と改めて聞くと、つぶやくように「……40℃は……ダメだから」と言い残し、出て行ってしまった。その後、看護師がアイシングを施してくれ、私はおでこに手を当てて、熱を吸い取る作業を続けた(もちろん無意味)。
子どものウイルス感染は親の責任と痛感
長い夜、なぜこんなことになってしまったのか、自分の何が悪かったのかを反省し続けた私は、やはり目に見えないウイルスの存在を侮っていたのだ、という結論に達した。大人がインフルエンザに罹るのはある程度、本人の管理の問題と言えるかもしれないが、子どもを守るのは親の責任だ。すでに身長170㎝近いとはいえ、息子はまだ13歳。私はなんてことをしてしまったのだろう、と自分を責めた。そして息子の熱が下がった暁には、ウイルス対策をちゃんとします!食事も手抜きしません!部屋も常に清潔にします!だから熱を下げてください!と様々な誓いを立て続けた。
こうして翌朝、体温が無事39℃に下がった息子。自分の名前を恥ずかしそうに口にし、私のことも、何を言わせたいんだ?といわんばかりの顔で「お母さんでしょ」と答えてくれた。夜中のことはほとんど覚えていないらしいが、誰かがそばにいたことだけは分かっていたようだ。そして37℃まで下がった2日目の朝、主治医が病室に颯爽と入ってきた。あのときの呆然とした表情とは一転、爽やかなラベンダー色のスクラブスーツで笑顔がまぶしい(笑)。
聞けば、40℃を超える熱が長時間続くと酵素活性が急速に低下し、場合によっては脳症の引き金になることもあるという。あのときの「40℃はダメ」とは、そういう意味だったのか。「もう大丈夫ですよ」の言葉に心から安堵したが、やはりインフルエンザ脳症のリスクがあったのかと思うと、改めて背筋が凍る思いがした。
私自身、手抜きをしたつもりはなかったが、気が緩んでいたのは事実だ。仕事柄、空気中には多くのウイルスやカビが舞っていることは聞いていたし、実際に数々のセンサー付きの空気清浄機を使い、きれいに見える部屋の空気も実は汚れていることがある、というのも知っていた。ましてやウイルスが活発化する季節。忙しさにかまけてこれらの機器を十分に活用してこなかったのは、怠慢というほかない。少なくとも自宅にいる間は、親が子どもをウイルスから守らなければいけなかった。
ウイルスを99.99%除去する*1 *2ブルーエアの『Blueair Classic』シリーズ
では空気清浄機はどれだけウイルス対策に活用できるのだろう。これは機種によるため一概に言えないが、ブルーエアは独自技術「HEPASilent®テクノロジー」で、空気中のウイルスやバクテリアなどの0.1 μ m 以上の微粒子を99.97%*3、ハイスピード清浄するという。なお『Blueair Classic』シリーズを使った実証実験では、ウイルス(H1N1・インフルエンザA型)、細菌(黄色ブドウ球菌および大腸菌)、カビ(黒色アスペルギルス)を99.99%除去した*1という結果が出ている。
日本では今のところ、インフルエンザの大きな流行は見られないが、アメリカでは猛威を振るっており、2020年2月10日時点のニュースでは推定2200万人が感染、死者は1万2000人と、過去10年で最悪の規模になる恐れがあるという。インフルエンザは怖い病気なのだ。今後は家族を守るため、免疫力を高める食事と生活習慣、そして空気清浄機を使った対策を徹底しよう。そう誓った冬だった。
Text by 田中 真紀子
*1 : 中国標準規格(GB/T18801)に準拠し、CAS(中国)が実施した測定試験結果。実際の効果は部屋の状況や使用方法により異なる。
*2 : ブルーエアによる室内からのウイルス完全除去や、感染予防を保証するものではありません。
*3:Camfil社による実証データ。実際の効果は、部屋の状況や使用方法により異なる。
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