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空気って何?どうして大切なの? 知っておきたい「空気」のこと。

2023.12.21エッセイ

私たちは毎日、たくさんの空気を吸って生きていますが、そもそも空気とは“何者”なのか、意外と知らない人も多いのではないでしょうか。実は空気には知れば知るほど、面白い性質があって、私たちを守ってくれているのです。今回は、お子さまにも知ってほしい「空気の正体」をご紹介します。

手のひらにかかる空気の重さは、みかん何個分?

今私たちのまわりをつつみこんでいる空気。目に見えないから「何もない」ように感じますが、実は「窒素(ちっそ)」や「酸素(さんそ)」などの空気のつぶがぎっしりつまっています。つまり空気も、みかんやえんぴつ、ボールと同じ「モノ」であり、ちゃんと重さもあるんです。空気の重さは、1Lあたり約1.2g(温度20℃・湿度65%・1気圧)。たとえるなら、1Lの牛乳パックに入る空気の重さが、1円玉より少し重いくらいです。

そう聞くと、全然重くないように思うかもしれませんが、ちょっと考えてみてください。この空気が空に向かって何百kmに渡って積み重なっているわけです。1円玉は軽いけれど、これが何万個も重なれば、かなりの重さになりますよね。私たちの体にかかる空気の重さは、なんと約100kg!手のひらには、みかん約1000個分の重さがかかっていることになるのです。それでも私たちの体がつぶれないのは、上からだけでなく下や横から、さらに体の内側からも押し返す力があるから。この空気の重さのことを「気圧」といいます。

気圧は、地上の低い場所ほど空気がたくさん積み重なっているため“高く”なり、山の上など高い場所では量が減るので“低く”なります。エレベーターで高いビルに上ったり、飛行機に乗ると、耳がキーンと痛くなるのは、急に気圧が低くなり、体の内側から押し返す力のほうが強くなってしまうためです。

あたたかい空気が天井に溜まるのはなぜ?

空気はあたためられると軽くなって上にのぼり、冷やされると重くなって下に溜まりやすくなります。大きな気球が空に浮かび上がるのは、その性質を利用したもの。身近なところでは、寒い日に暖房を入れたとき、顔のまわりはあたたかいのに、足元が冷える経験をしたことがある人も多いかもしれません。では、なぜ空気はあたためられると軽くなるのでしょうか。

そもそも空気のつぶは、いつもはげしく飛び跳ねていますが、あたためられると熱エネルギーが高くなり、さらに激しく動きまわります。すると空気のつぶ同士がぶつかりあい、お互いの間かくが広がったり、外に飛び出そうとしてふくらんでいきます。これによって同じ体積あたりの空気の粒の量が少なくなり、軽くなっていくのです。

ですから、もし部屋で暖房をつけても天井ばかりあたたまってしまうときは、サーキュレーターを使って空気をかき混ぜ、温度のムラを解消しましょう。

人はなぜ空気がないと生きていけないの?

私たちは毎日、ひとときも休まず空気を吸い続けていて、空気がないと生きていけません。空気には、78%の「窒素」と21%の「酸素」、1%の「二酸化炭素(にさんかたんそ)」と「アルゴン」などの成分がふくまれていますが、私たちの体が必要としているのは「酸素」。酸素は、体に入ると食べ物のブドウ糖などの栄養を燃やし、生きるためのエネルギーに変えてくれる働きがあります。逆にいうと酸素が体内に取り込めなくなると、5分から10分で死に至ってしまいます。

では私たちは毎日、どれくらいの量の空気を吸っているのでしょうか。ある試算によると、体重50kgの大人の1日の呼吸回数は約2万8800回、1回に吸い込む空気の量は約0.5Lですから、1日に約1万4400Lもの空気を吸っている計算になります。さらに、こどもは体が小さいので、大人の2倍量に相当する空気を吸っていることに。

そうなってくると気をつけたいのが、体に取り込む空気のきれいさですね。空気が汚れていると、その汚れが体内に入り込んでしまうので、健康上の不安も出てきてしまいます。家にいるときも、きれいでおいしい空気を吸うためには、空気清浄機を使うといいですね。

Text by 田中真紀子
ブルーエア空気清浄機

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家電・美容家電ライター
田中真紀子

家電を生活者目線で分析、執筆やメディア出演を行う白物・美容家電ライター。日常生活でも常に最新家電を使用し、そのレビューを発信している。専門家として取材やメーカーのコンサルタントに応じることも多数。夫、息子、犬(チワプ―)の3人と1匹暮らし。