コラムColumn
飛び跳ね大好き!こどもが暴れる布団のホコリ、大丈夫?
フカフカの布団を見るとつい遊びたくなるのは、世界中のこどもに共通の楽しみではないだろうか。しかし布団から舞ったホコリは寝るときに降り注いでくるわけで…。今回はそんな寝室のホコリの話を。
うちは10歳の息子と8歳の娘がいる4人家族。小さい頃は家族全員、川の字になって寝ていたが、息子が小学生になったころに2段ベッドを導入した。それまで床敷きだった布団をベッドの上に敷いたところ、高さもあってか2人でキャッキャとはしゃいでいる。う〜ん、見ていて大変ほほえましい。
布団の上で大暴れ。飛び跳ねる、物を投げ合う、汚い服のままモゾモゾモゾモゾ…。さすがに友達は寝室に入れてないけど、甥っ子や姪っ子が遊びに来ると、やはりベッドは格好の遊び場に。う〜ん、見ていて大変ほほえまし…い…?
一旦エンジンのかかったこどもって手がつけられないくらい興奮する。2段ベッドの上段に4人も集まって、ドスンドスンと暴れまくり。壊れないだろうか…と心配になるほどだ。それでも楽しそうなこどもたちの声を聞くと、ほっといてあげたいと思うのだが…。
実は息子はアレルギー体質で肌が弱い。汗をかいて放置しておいたり、何かに反応したりすると皮膚が湿疹だらけになる。病院でアレルギーテストをしたところ「すべての数値が振り切れてますね」と医者からのお墨付きも出た。そこまで重度ではないけど、食べ物・動物の毛・ハウスダスト・花粉etc…と枚挙に暇がない。家の中でも急に目や体を痒がることがあり、見ていてかわいそうになる。
ホコリのせいで睡眠の質が下がる?
ここで寝室のホコリの話だ。そう、アレルギー体質の彼にとって、ホコリやダニの死骸などのハウスダストは大変都合が悪い。しかしやつらは、そこかしこに身を潜めている。はっ!いやむしろ子どもたちが自らの手で布団をバッサバッサして部屋中に撒き散らしているではないか!しかも寝るときに自分の顔面へ降り注ぐというわけだ。なんてオソロシイ!
それに気がついてからというもの、部屋を見渡すと彼らが巻き上げたホコリがそこかしこにあると感じ始めた。勉強デスク、半分くらい漫画ばかりの本棚、床に脱ぎ散らかした洋服、クッション、ぬいぐるみなどのオモチャたち。これ全部に乗っかってるんだよなあと考えると気が重い。本棚から本を取り出すたびにゲホゴホするなんて絶対に嫌だ。
寝た後で咳き込んだりしているのも、実はホコリが原因だった可能性もある。喘息とまではいかないが、幼稚園児のころはよく深夜に咳込んで嘔吐し、布団が大惨事になることもあった。こういった状況が続くと息子の睡眠の質が下がってしまうのは明白だ。それは深夜に眠い目をこすりながら風呂場で布団を洗うことになる私も同じなのだが。
眠りが浅いと目覚めが悪く、朝食もあまり食べない。すると学校に行っても頭が回らず授業も身が入らないし体もだるい。すると運動能力が低下して、ゲームばかりするようになる。ゲームのせいでさらに眠れなくなり……ああもうダメだー!こんな妄想に駆られてしまうのは親の性なのか…? でもあながち間違ってないだろう。これはなんとかせねば。
そこで寝室に空気清浄機を設置することにしたわけだが、とりあえず安心感がすごい。どれだけ子どもが暴れても「へへっ、オイラにまかせとけよ」と言わんばかりの佇まい。心配性の親の心にも余裕が生まれ、精神衛生上とてもよい。
こども時代を楽しく過ごすために
親がしてあげられること
アレルギーの原因はひとつではないため、もちろん全てが改善したわけではない。でもホコリへの対策はやはり重要だ。思えば自分もこどもの頃、布団に入ると目が痒くなったり咳き込んだりしていた。あのころ(30年くらい前)は空気清浄機なんて一般家庭にはなかったし、ハウスダストによる体への影響もそこまで言及されてなかったように思う。そういう意味ではリテラシーの高い現代、こどもにはできるだけのことをしてあげたい。
ただ「布団の上で遊ぶなー!」と叱り飛ばすのは簡単だ。だけどフカフカの布団で遊びたくなる気持ちは十分にわかるし、自分もやっていたこと。親としては楽しい記憶を残してあげつつ、彼らの健康を守っていかねばと思うのである。
Text by 三宅隆
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