コラムColumn
保育園に学ぶ、こどもの感染症対策
新型コロナウイルスへの感染対策が叫ばれる中、小さなお子さんを持つご家庭では、どのように対応されているでしょうか。
これまで、こどもは成人に比べて症状が軽いとされてきましたが、2歳未満の子どもは比較的重くなる傾向がありますし、変異株はこどもへの感染力が強いと言われており、決して軽視はできません。
そこで、参考にしたいのが保育所で行われている対策です。
こどもたちが集まり、密接して遊ぶなど”3密”が揃いやすい空間で、新型コロナウイルスの流行以前から風邪やインフルエンザへの対策を行ってきた保育の現場では、どのような感染症対策がとられているのでしょうか。
その中から、ご家庭でもぜひ意識的に採り入れたい7つの対策をピックアップしてご紹介します。
※この記事は、厚生労働省の「保育所等における新型コロナウイルス対応関連情報」、一般社団法人 全国保育園保健師看護師連絡会の「保育現場のための 新型コロナウイルス感染症対応ガイドブック」を参考にして作成しました。
こどもを守る、7つの対策とは
主な対策として次の7つをご紹介します。
1)マスク着用
マスク着用が原則ですが、こどもについてはその限りではありません。
WHOでは、2歳未満の着用は窒息や熱中症のリスクがあることから着用を推奨しておらず、2歳以上であっても、咳や鼻水などの症状がある場合について、”可能な範囲で”着用するようにすすめています。
その理由は、マスクによって熱がこもって熱中症のリスクが高まるほか、熱中症になっても顔色がわかりにくく、気づくのが遅れる可能性があるからです。
とくにこれからの季節、外遊びで気温が高いときは、マスクは着用せず、距離を保って遊ばせることをすすめています。公園で遊ばせるときは、他の人の目が気になるところですが、マスクをさせる際はこどもの体調に注意を払い、熱中症への対策を十分に行ってください。
また、お昼寝の際はマスクを外してください。
保育所では、こども同士の間隔が1m以上あくように配置し、寝具は1人ずつ同じものを使用することが推奨されています。
マスクを外すときは、表面に触れないようゴムひもを持って外し、そのままゴミ箱に捨てます。その後は手指衛生を行うようにしてください。
2)咳エチケット
飛沫感染を防止するため、保育所では大きな声での会話や一斉に歌う活動を避けています。また、マスクをしていないときに咳やくしゃみをする場合は、袖で口元を覆うといった“咳エチケット”が推奨されています。
3)手洗いや手指消毒
接触感染を防ぐため、登園時、飲み物や食事の前後、トイレを使用した後、戸外活動や動植物に触れた後の”手指衛生”を徹底します。基本は、流水と石けんによる30秒以上の手洗い、もしくは70%以上のアルコール消毒液で15秒以上の手指消毒。石けんは固形よりも汚れが付着しにくい液体石けんが推奨されています。
4)おもちゃの洗浄・消毒
新型コロナウイルスは、インフルエンザウイルスに比較して、その残存時間が長く、プラスチックで3日、ステンレスで2~3日、ダンボールでは24時間程度とされています。接触感染の原因となりやすいのが、おもちゃです。とくに乳幼児はおもちゃを口元に持って行きやすいため、毎日の洗浄、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が望ましいとされています。また布おもちゃは避けることがすすめられています。
5)定期的な換気
飛沫感染のリスクを下げるため、定期的な換気を行います。対角線上にあるドアや窓などを2か所開けることで、効率的に空気を入れ換えることができます。こどもが体調不良の場合は、換気を常時もしくは15分に1回程度に増やすことが推奨されています。
6)こまめな着替え
こどもの衣類に唾液や鼻水などが付着している場合、こまめに着替えを行います。
7)1日数回の体温測定
体温測定は、1日数回(朝、昼、午睡後など)決められた時間帯に行います。
測定は対面ではなく後方から行い、その都度体温計をアルコール消毒します。
空気清浄機の導入も進んでいます
また昨今、国や自治体による保育環境改善事業への補助制度により、多くの保育所や学童クラブなどで空気清浄機の設置が広がっています。
ご家庭でも保育所でも、空気清浄機を効果的に使用するために、ぜひ以下の3点に気を付けてください。
●実際の空間より広い適応畳数のモデルを選ぶ
●24時間使用する
●正しい頻度で手入れを行う
「ブルーエア空気清浄機」は世界で、そしてここ日本でも、こどもたちの成長・学びの場で選ばれています。
導入事例→https://www.blueair.jp/about/casestudy
Text by 小口 覺
ブルーエア空気清浄機
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SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱(日経クロストレンドにて連載中)。著書に「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)。
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